親なら誰もが経験する、子育て中のイライラ・怒り。朝なかなか起きてこない、朝の準備が遅い、ご飯をこぼす、宿題をしないでゲームばかりしている……。子どものいい分もわかるものの、つい声を荒げてしまって自己嫌悪……そんなことはありませんか?そこで、話題の新刊『科学的にイライラ怒りを手放す 神子育て』の著者である、作家・講演家の星渉さんに「これを知っているとイライラする回数が減る」という対処法を教えていただきました。今回は子育てにおける「幸せ」を科学します。
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皆さんは、どんなことが「幸せの要素」になると思いますか?
一見漠然としている「幸せ」の状態ですが、実はいろいろ研究されているんです。日本では、『99.9%は幸せの素人』(KADOKAWA)という本を共著で出させていただいた、慶應大学大学院教授の前野隆司先生が「幸福学研究」の第一人者として有名です。
実は幸せって4つの要素からできている、ということが科学的に証明されているんです。科学的に証明されている、ということは、「こういうことをやるといい感情が生まれる」ということがわかっている、ということです。それは何だと思いますか?
ひとつめは、「やってみよう」と思う気持ち。つまりチャレンジ。何かに挑戦しているかどうか、です。
夢や目標に向かってチャレンジしているときって、不安もたくさんありますが、「やるぞー!」という気持ちになったり、ワクワクしたりしますよね。これが、その人の幸せ感に非常に影響してくるのです。
実際、同じことを繰り返してる「変化がない生活」というのは幸福感を感じにくい、というのは納得がいくのではないでしょうか。
「順化」と言いますが、同じことの繰り返しは、しだいに慣れてつまらなくなってしまう。そうすると、充実感がなくなって幸福度も下がる。だからこそ、幸せを感じるためには新しい挑戦、つまり何かをやってみよう、っていうのが重要になってくるんです。
だからたとえ子育て中でも、どんなに忙しくても、子育てだけに専念するのではなく、「自分自身がやりたいこと」を持つことがすごく大事なんです。