「でもでもだって」を脱ぎ捨てて、できそうなことを考える。
「アエラの表紙は17時に解禁します」「どんな表紙だと思いますか?」「大黒柱妻って知っていますか?」「レストランに行くときにグルメサイトのスコアは気になりますか?」
今週号の記事をざっと見ても、質問が次々に浮かんでくる。SNSは発信するものだとばかり思っていたが、相手を知ることでもあるのだとハッとした。
■いいねよりリツイート
この双方向の関係性に横やりを入れるのが、数の概念だ。
「企業は自分たちの投稿に反応数を持たせようと投稿内容を考えたり、コミュニケーション手段としてリプライをしたりします。悪いことではありませんが、ユーザーにとっては自分の投稿に反応があることが何よりうれしいんです。だから、自社商品のことを書いている投稿はリツイートやリポストするのがおすすめです」(飯高さん)
ツイッターでのいいねやリプライも「挨拶」にはなるが、その瞬間だけで終わってしまう。だがリツイートであれば、それを見たフォロワーが反応するたびに通知が届き、その都度アカウント(商品)を意識してもらうきっかけになる。
飯高さんがサポートした菓子メーカー「シャトレーゼ」も、これらを実践し、支援開始から約1年でリツイートを含む口コミが8倍になったという。飯高さんは言う。
「ツイッターのユーザーを分析すると、全体の65%が50人以下の関係性のなかで使っています。この50人のなかで流行をつくることを考えるんです。アプリを『ホーム』表示で使っていればツイートが時系列に並ぶことはないため、リツイートが大量に表示されて見づらくなることはありません。1時間に1回のように決めて、リツイートしてみてください」
(編集部・「中の人」)
※AERA 2021年5月3日-5月10日合併号より抜粋