「映像を見ると、打球の追い方も慣れていない。打球に合わせ急にストップ、ジャンプしたことで負担がかかった。外野守備の技量はともかく、しばらくプレーしていない人工芝に慣れさせることはできたはず。来日後の練習も天然芝のジャイアンツ球場がほとんどで、東京ドームでは打撃練習が主だったと聞く。テームズ、球団ともに、少し甘く考えていたのかもしれない。避けることができたケガですね」(巨人OB)

 開幕から首位を走る阪神追撃のキーマンとして、誰もが大きな期待をしていた。自慢の攻撃面では準備万端で一軍合流を果たしたが、守備面はそうでもなかったようだ。ケガ当日は3回裏での負傷であり、巨人でのプレー時間は実質1時間にも満たない。「まあしょうがないですよな、何と言うかね」という原監督の言葉が今回の状況を物語っている。

「ケガは残念だったが、プロのアスリートとしては考えられないプレー。コロナ禍で来日、隔離期間を経て調整してきたので時間はあったはず。それが2つ目の打球処理でアレです。ネット上で賛否が渦巻いたのもわかる。原監督も頭が痛いですよ」(巨人担当記者)

 来季以降、テームズが巨人のユニフォームを着ているかはわからない。しかし巨人の戦いは今後も続く。まずは好調・阪神をとらえ、リーグ優勝を果たさなければならない。その先には屈辱を喫したパ・リーグ球団へのリベンジも待つ。「テームズがいてくれれば」とならないように、気持ちを切り替え、前進するしかない。