※写真はイメージです(GettyImages)
※写真はイメージです(GettyImages)
この記事の写真をすべて見る

「整える力」があれば、仕事も人生もうまくいく。曹洞宗のお寺の住職で、多くのベストセラー著書がある枡野俊明氏の新著『仕事も人生もうまくいく整える力』からの一部抜粋で、シンプルだけど効果的な、心・体・生活をすっきりすこやかにするヒントを紹介する。最終回となる今回は、あなたを心穏やかに安眠に導く、寝る前の心身の整え方について。

夜は静かに過ごす
「活動」するのは9時前後まで

 日中を活動的に過ごすと、かなり疲れます。夜遅くまで遊ぶ体力は、とても残っていないはずです。仕事も遊びも、遅くとも夜9時前後には切り上げ、疲れをクールダウンさせる。「整える力」を高めるためには、それが夜にふさわしい過ごし方です。

 私は夕方6時ごろに仕事を一段落させ、2時間ほど夕飯や入浴に費やします。その後1時間半くらいまた仕事をして、9時半にパソコンの電源を切ります。あとはお仏壇にお参りして眠りにつく。夕方から夜にかけては、だいたいそんなスケジュールです。日中の興奮がうまい具合に静まり、布団に入った瞬間、ストンと寝入ります。

 みなさんには残業やら、夜のおつき合いやらがあって、夜も何かと忙しいと思いますが、極力「活動は9時前後まで」と決め、そして就寝までのせめて2時間くらいは、たとえばヒーリング系の音楽を聞いたり、詩集を読んだり、画集を眺めたり、アロマを焚いてまったりしたり、心を整える安らぎの時間を過ごしてください。

 日中は頭を使うことが多く、脳の活動が前頭葉に集中するそうです。だから夜は何も考えず、前頭葉を休めてあげるのがいいとされています。

次のページ
夜は「何も決めない」。もう全部“朝送り”