政府がいくら無能をさらけ出しても、応援団がいくら応援しても、彼らにとっての良い風の流れを止めてしまっているのは、彼らたちのような気がする。やるせない。
あたしたちに選択肢はないのか? オウム返しみたいに総理がいう「(東京五輪では)しっかりと対策を行って、安全安心の大会を実現するように万全を尽くす」という根拠のない話を右から左に聞き流して、嘘くさい「夢」とか「勇気」とかが天から降りてくるのを待つしかないのか?
政府とは、政治とはなんなのだろう。選挙に行かなきゃ。
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2021年6月4日号