皇太子ご夫妻に「天皇皇后」が務まるのか。そんな議論が吹き荒れている。外交官出身の雅子さま。「いざ皇后になれば堪能な英語で皇室外交に取り組まれるのでは」と期待する国民は多い。どうだろうか。
ご病気のため「人前で食事をするのが特にご負担」という雅子さま。苦戦されているのが国内での接待だ。最重要行事は、国賓が来日した際に開かれる宮中晩餐(ばんさん)会で雅子さまは欠席が続いている。
「一昨年、ブータン国王夫妻が来日した際の宮中晩餐会は、天皇陛下が入院中で両陛下は欠席。皇太子さまが代役でホストを務めましたが、傍らに雅子さまの姿はなかった。女主のいない宴はとても寂しいものでした」(宮内庁関係者)
だが、代役ではないが、強力な「助っ人」が登場した。今月初めに開かれた仏大統領を招いての宮中晩餐会では、黒田清子さんが元皇族として初めて出席。男性誌で特集が組まれるほどアイドル的な人気を誇る秋篠宮佳子さまも今後、「デビュー」する。
たとえ女性宮家が実現しなくても、清子さんを前例に、眞子さま、佳子さまら若い世代の女性皇族が、ご結婚後も、晩餐会に出席して、華やぎを添えていくかもしれない。
外国訪問はどうか。「皇室外交は、あくまで親善外交。形式的なことを好まれない雅子さまが、皇后になってもされるかは微妙」(精神科医の香山リカさん)。
海外の王室についての著作が多い評論家の八幡和郎さんは言う。
「『あの国には行って、この国は行けない』というのは、相手国に対する非礼です。外国で静養したければすればいいと思いますが、それを『公務だ』というのは間違いです」
思いのほか前途多難だ。
※週刊朝日 2013年7月5日号