個性派俳優・佐藤二朗さんが日々の生活や仕事で感じているジローイズムをお届けします。現在公開中の映画と放送中のドラマの影響で、佐藤さんを見る目がだいぶ変わってしまった人が多いとか。そこで今回は、敢えてふざけ倒します。
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いやはや。
いやはや。
諫早(いさはや)。
冒頭から言葉を掛けて遊んでる場合ではない。
さほど面白く掛かってるわけでもない。
連日、本当に連日、公開中の映画「はるヲうるひと」、放送中のドラマ「ひきこもり先生」、両作品の熱量が大いに溢れる感想を目にしている。言葉で言い表せないほどの感謝。
ただ、困ったこともある。
両作品とも、よほど今までの僕のイメージとは掛け離れていたらしく、たとえば「99人の壁」の演出・千葉悠矢は収録の日、「今日二朗さんと会うのが怖かった」と言うし、クイズ作家の矢野了平は「僕は佐藤二朗のことを何も知らなかったです」とツイートするし、「歴史探偵」で副所長を務める渡邊佐和子アナは「両作品を観たあとなので今日の収録が一番緊張しました」と言うし、一般の方々も「もう佐藤二朗のツイートでへらへら笑えないかもしれない」とか「もう佐藤二朗を普通の目では見れない」みたいな意見が続出ゆえ、今日のコラムでは是が非でもふざけて、ふざけて、ふざけ倒そうと思っている。
さつ。
おっと、「さて」と打とうとしたら「さつ」と打ってしまったって前にもやったなこのくだり。
さて。
なにを、どうふざけようか。
おそらく担当K氏はここまで読んで、震えあがっているだろう。生きた心地がしないであろう。
だって今までもふざけてたから。十二分にふざけてたから。むしろ当コラム、ふざけないで真面目な感じだったの数えるくらいしかないから。これ以上ふざけたら一体どうなるのってくらい今までもふざけてたから。
………。
しかしアレだな。
意外に難しいものだな。ふざけようとして、ふざけるのは。
認めたくないものだな。若さゆえの過ちというものを。
どうだ。突然の赤い彗星の名言は。
………。
イマイチか。