7月13日(現地時間:以下同)、コロラド州デンバーで第91回MLBオールスターゲームが行われた。エンゼルスの大谷翔平は、ア・リーグの「1番・指名打者」、そして先発投手として史上初の投打の二刀流での出場を果たした。
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これまでのオールスターゲームはレギュラー戦同様、もし投手が打順に入る場合、指名打者制を解除しなくてはならなかった。しかし、MLB機構はオールスターゲームの直前に大谷が「二刀流」で出場できるように、指名打者制を解除しなくても済む異例の特別ルールを設けた。このルール変更には、今年ア・リーグを指揮したレイズのケビン・キャッシュ監督も尽力していたことが試合後に明らかになった。
MLB機構や球界関係者がルールを変えてまで見たかった二刀流で試合に臨んだ大谷は、打者としてこそ2打席無安打であったが、先発投手としては160キロの速球を連発し、1回無安打三者凡退という好投を見せ、勝利投手にも輝いた。日本人選手がオールスターゲームで勝利投手となるのは、前回(2019年)の田中将大(現楽天)以来、2人目の快挙だ。
大谷の偉業はこのオールスターゲームでの投打同時出場だけにとどまらない。前日の12日、大谷は日本人選手かつ投手として、史上初めてホームランダービーに出場している。惜しくも初戦敗退という結果ではあったが、延長に次ぐ延長という激戦を繰り広げ、計28本という記録も残した。
MLB機構はこの功績を讃え、大谷がオールスターゲームで身につけていたスパイクなどの用具数点をニューヨーク州のクーパースタウンにあるアメリカ野球殿堂博物館に寄贈すると発表している。
このような状況下で、大谷を報道するメディアはさらに増え続け、『フォーブス』や『ウォール・ストリート・ジャーナル』といったスポーツ専門紙以外も、その活躍を取り上げるほど加熱している。こういった現地の様子をエンゼルスの地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』は、「大谷は米球界最大の魅力のひとつとなり、今回見事にその役割を果たした」と評する。今回のオールスターゲームはまさに「大谷の祭典」であったといえる。