阪神・矢野燿大監督 (c)朝日新聞社
阪神・矢野燿大監督 (c)朝日新聞社

 阪神が矢野燿大監督の来季続投方針を固めたことを、メディアが15日に一斉に報じた。矢野監督は今年が3年契約の最終年。初年度は3位、昨年は2位と順位を上げ、今季は前半戦を終了時点で貯金15と、13年ぶりに首位での折り返しが決まった。

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「若返りをうまく図ってチームに活力が感じられる。モチベーションを高める能力に長けていますね。大山悠輔を4番で我慢強く使ったり、藤浪晋太郎の復活に向けて根気強く起用法を模索したり、賛否両論あると思いますが選手への愛情を強く感じる。選手の人望が厚いし、きっちり結果を出しているので来年の続投は当然あるでしょう」(スポーツ紙デスク)

 前半戦を終えて48勝33敗3分。十分に合格点をつけられる数字だが、一時は貯金21で2位に最大8.5ゲーム差つけていたことを考えると、まだまだ予断を許さない。2位・巨人は2ゲーム差、3位・ヤクルトは2.5ゲーム差で迫ってきている。08年に首位を独走していたが13ゲームをひっくり返され、巨人に逆転優勝を許した苦い経験もある。

「まだシーズン半ばです。後半戦で失速してV逸するような事態になれば、矢野監督が責任を取って辞任することも考えられる。最近の戦いぶりを見ると、本拠地・甲子園で巨人、DeNAに2カード連続負け越しするなど決して状態は良くない。佐藤輝明、中野拓夢、伊藤将司とルーキーたちは奮闘しましたが、彼らはシーズンを1年間フルに戦った経験がない。五輪の期間にペナントレースが中断されるので良い休養になると思うが、それでも疲労は抜けないだろうし、相手球団も研究するので前半戦のようにはいかないでしょう。その時に矢野監督がどういう手を打つか。起用法を含めた采配が注目されます」(スポーツ紙遊軍記者)

 矢野監督の続投に反対する意見は、別の観点からも見られる。7月6日のヤクルト戦で二塁走者・近本光司によるサイン盗み疑惑をヤクルト側が指摘したところ、矢野監督が激高。ヤクルトベンチや三塁手・村上宗隆に向け、「ごちゃごちゃ言うな」、「絶対やってへんわ。アホ、ボケ!」など暴言を飛ばしたことが報じられ、野球ファンの心証を悪くしている。

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