菊地陽子
「私だけじゃなく、意外と私たちの世代って『この画面上で十分』とは思ってないんですよ。ちゃんと直接的な関わりを大事にしようとしてる。コロナ禍もあって、そうもいかない現実に打ちのめされている子たちもいるのが現実ですが……。『星の王子さま』の有名なセリフに、『大切なものは目に見えない』っていうのがありますけど、私は、目に見えるものも大切にしたいんです。会うことでしか見えないものってあると思うし、自分の肌で、怒りとか疑問とか反発心とかを感じていたい。私にとっていちばんの恐怖は、何も考えずに生きることなんです。人は、考えをやめてしまったとき、生きる道を見失ってしまうような気がするから、常に疑問は持っていたい。表現者として、ザワザワやヒリヒリの感覚は大切にしたいと思うけど、一人の人間としては、心が穏やかな状態がいちばん好きです（笑）」
（菊地陽子、構成／長沢明）
※記事前編＞＞山口小夜子のショーに心惹かれ…アオイヤマダ「私もこういう表現をしてみたい」はコチラ
※週刊朝日 2022年12月9日号より抜粋
暮らしとモノ班 for promotion
「更年期退職」が社会問題に。快適に過ごすためのフェムテックグッズ
春風亭一之輔
延江浩
沖昌之
