バスケットボール男子日本代表は、3戦全敗で東京五輪を去ることになった。
【写真】「居酒屋のユニホーム」と酷評された東京五輪表彰式の衣装はこちら
NBA選手2人を擁し『史上最強』と呼ばれていたが世界の壁は厚かった。しかし今回の敗北を次への糧にしなければならない。
日本代表が五輪に出場するのは76年モントリオール大会以来の45年ぶり。世界ランク42位で開催国枠での出場だが八村塁、渡邊雄太という2人のNBA選手や、豪州でプレーする馬場雄大などがおり期待度は高かった。
「自国開催での1勝が望まれていた。バスケ関係者やファンなど、周囲の期待や盛り上がりは凄かったが現実はやはり甘くなかった。しかし予想された結果でもあり落胆は少ない。ガチンコ勝負の経験を積めたのは大きい。今後に向けての手応えもつかみ課題も見つかった」(Bリーグ関係者)
結果は、7月26日に世界ランク2位のスペイン相手に77-88と善戦するも、29日の第2戦では同16位のスロベニアに81-116で敗れ連敗。そして、最後の試合となった8月1日の同4位アルゼンチンとの試合では77-97で敗れた。
1次リーグ3連敗と格上相手に現実を見せつけられたが、バスケ界からは前向きな声も聞こえてくる。
「以前のNBAトップ選手は米国籍選手がほとんどだった。米国が断トツに強い時期が続いたが時代は変わり始めている。世界中からNBAへ選手が集まり勢力図も変化している。日本人NBA選手が今後も増え続けることで、日本代表の立ち位置も少しずつ変わるはずです」(NBAに詳しい在米スポーツライター)
世界的なバスケ界のトレンドは変化している。今五輪でも7月25日にフランスが米国を83-76で破り、大会3連覇中の米国の五輪での連勝を25で止めた。主力はこの日28得点を挙げたエバン・フォーニエ(ボストン・セルティックス)など5人のNBA選手たちだ。
日本代表も2人のNBA選手が引っ張った。八村は身体を張り続け、得点、リバウンドで貢献した。渡邊はキャプテンとしてもチームを牽引、最終戦後には涙を流して悔しがった。得点は八村が初戦からそれぞれ20、34、13得点、渡邊は19、17、17得点だった。