そしてアスリートが違和感を感じるケースもあるという。

「『市長やテレビ出演した際にタレントが自分のメダルを首から掛けることに抵抗を感じる』と話すアスリートは少なくありません。努力して勝ち取ったメダルを見ず知らずの人が掛けることに違和感を覚えるのは決して不思議なことではないと思います。テレビでも、メダルをベタベタ触るタレントがいたという話を何度も聞きました。アスリートも有名タレントに、『触らせて?』、『首からかけさせて?』と言われたら嫌とは言えませんしね…。メダルを噛むことは論外ですが、もう少し、メダルの扱い方について敬意を払った方がいいとは思います」

 アスリートにとってメダルは特別なものだ。かけがえのない宝物に対し、デリカシーの無い扱いをされたら心は傷つく。アスリート自身が勧めない限り、メダルに触る必要も首からかける必要もないように感じる。お祭り騒ぎに乗じてデリカシーがない行動は慎むべきだろう。

(牧忠則)