前作では「お前が告白しろ」「あなたから告白して下さい」みたいなやり取りが多かったのですが、今回はそういうやり取りの中にも白銀の男らしさ、「決める時は決める!」という場面がたくさんあって。特に終盤にかけてはお互いの気持ちも強くなるので、より男らしさが出るように意識しました。白銀は、弱っている人を見捨てないかっこよさもあるし、僕もこういう人間になりたいという理想が詰まっている。
ただ、僕との根本的な違いもあります。僕はもし好きな人がいたらすぐ告白して早く幸せな時間を過ごしたいと思うタイプ。告白も「男からしなきゃいけない」と思っているので、白銀との共通点はそんなにないんです。強いて挙げるなら、自分に腹が立つことはあっても、人にはあまり怒らないところかな。でも、自分の友達や仲間が傷つけられるとすごく怒るので、そこは似ているところかもしれない。
――「天才役なので、実際の僕とは真逆です」と言うが、自身も生来の“天然”ぶりで多くの人を笑顔にする点では、天才といえるだろう。方向性は違えど、天才同士、リンクする部分もあるのではないか。
それは橋本さんにも言われるのですが、僕はいじられていると受け止めています(笑)。そもそも僕の“天然”ってそんな大したことないんですよ。天然の天才は(King&Princeの)岸(優太)くんがいるので。岸くんは本当にヤバイ。打ち合わせでちゃんと目と目を合わせて話し合って「はい、わかりました!」と返事をしたあと、何の話だか全然理解していないことが普通にありますから。もう、見ていると本当に面白い。コロナの外出自粛前、岸くんと僕が運転する車2台で、メンバーとドライブに行ったのですが、着いた先の広い駐車場で、岸くんが全然上手く止められないんですよ。延々と出たり入ったりしてやっと止めたと思ったら、めちゃくちゃ車が斜めっていた。こんなに時間をかけてよくここで終えられたな、と(笑)。疲れたときは、あの光景を思い出すだけで癒やされます。本当に天才です。
だから僕自身は全然天才じゃないんです。ただ、今までは素の自分に近い役が多かったので、今回みたいな役は、すごく役作りをしている感覚があって、それが楽しかったです。