真面目で誠実なキャラの一方で、松坂の“ポンコツさ”を示すエピソードもある。

「3月放送の『芸能人格付けチェック』(テレビ朝日系)では、なんと前代未聞の全問不正解に。『映す価値なし』で画面から消え、一度復活するもふたたび画面から消えるという展開だったのですが、SNS上では『えげつないポンコツぶり』『こういう普通なところが好き』など、好感の声が集まっていました。また、以前、自身のラジオ番組で『あれ覚えましたよ! チックタック』『若者たちが踊ってイェイみたいなやつ』『チックタックってアプリ』と、TikTok(ティックトック)をチックタックと言い間違えたことも。後でリスナーから指摘され、『死ぬほど恥ずかしい』と言っていましたが、どこか憎めないキャラなんです」(同)

■夫婦の私生活エピソードを公表

 さらに、「松坂は結婚後にファンが増えた」というのは週刊誌の芸能担当記者だ。

「松坂さんは感情を表に出さないタイプで、あまり怒ったことがないそうです。舞台で共演した吉田鋼太郎は『実は怒ったことがないので、どうやって怒ったらいいか分からない』と相談を受けて驚いたと言っています。公開中の映画では粗野で口汚いマル暴刑事を演じていますが、松坂自身は穏やかさや誠実さがありつつも、ちょっとポンコツなところが不意に現れる。いわゆる憎めない、愛されキャラです。電撃婚から10カ月たちますが、松坂さんも戸田さんも、出てくるのは、ほのぼのとしたエピソードばかり。先日も、共通の趣味であるゲームを夫婦で仲良く毎晩のように楽しんでいるという話を番組でしていました。とくに松坂さんに関しては人柄の良さが改めて知れ渡り、男女問わずファンが増えている印象です」(週刊誌の芸能担当記者)

 ドラマウオッチャーの中村裕一氏は、そんな松坂の魅力をこう分析する。

「4月クールは『今ここにある危機とぼくの好感度について』と『あのときキスしておけば』と2つの主演ドラマの放送が重なりましたが、どちらも役柄の心情や機微を見事に表現し、印象に残る芝居をみせてくれました。また、2月公開の映画『あの頃。』ではアイドルヲタ、現在公開中の『孤狼の血 LEVEL2』ではダーティーな刑事と、真逆とも言える振り幅の役と演技を披露。しかし、いずれの作品もしっかりと演じ切っており、改めて彼の俳優としての底力を感じます。映画でもドラマでも、今の彼ならどんな役でもきちんと自分のものにし、見る人の心をつかむことができるでしょう。まだ30代前半ですが、円熟味すら感じます」

 多彩な役柄を演じ切る実力派となった松坂。自身のキャラクターの魅力も十分で、映画、ドラマとまだまだ活躍が続きそうだ。(丸山ひろし)

著者プロフィールを見る
丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

丸山ひろしの記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
「更年期退職」が社会問題に。快適に過ごすためのフェムテックグッズ