渡辺恒雄氏(左)と長嶋茂雄・終身名誉監督(C)朝日新聞社
渡辺恒雄氏(左)と長嶋茂雄・終身名誉監督(C)朝日新聞社

日本ハムで不動の4番として活躍し、打点王を3度獲得するなど長距離砲としての実績は十分。何かきっかけをつかめば、大きく変わる可能性が高いが、他球団のスコアラーは「2軍で成績を残してもあまり参考にならないですね。1軍みたいに内角をガンガンつくわけではないし、球のキレも違う。しかも、中田がファームで出場した5試合はすべてパリーグの球団との対戦です。セ・リーグの1軍の投手はもっと変化球の配分が多いし、攻め方が変わってくる」と指摘する。 

 スポーツ紙デスクも中田の1軍昇格がチームにプラスアルファをもたらすか疑問を呈する。 

「今は中島宏之が一塁のレギュラーで結果を出している。ウィーラーもいるし、わざわざ中田を上げて使う必要があるでしょうか。代打で勝負するタイプではなく、4打席で結果を出すタイプなのでもう少しファームで鍛え上げてから1軍に上げた方が良いと思います」

 シーズンは残り30試合を切った。阪神ヤクルトと熾烈な優勝争いを繰り広げる中、ここからは1試合も落とせない戦いが続く。中田は1軍昇格して逆転優勝の救世主になれるだろうか。原監督の起用法が注目される。(梅宮昌宗)