霞が関から警戒される河野太郎氏(提供)
霞が関から警戒される河野太郎氏(提供)

 官邸の主が交代する総裁選の行方は、霞ヶ関も固唾を飲んで見守っている。

◆霞が関が最も嫌がる総理総裁は?

「各候補の政治姿勢や政策についての分析がなされています。最も官僚から嫌がられているのは、河野さんですね。世論調査と違って評価は低いです。思い込みが激しく、役人の進言に耳を貸さず、耳の痛い説明をすると声を荒げることもよくあります。人事権を示唆して威圧するなど、悪い意味での”菅総理後継者”という見方が強いです」(内閣府関係者)

 一方、高市氏、岸田氏、野田氏の評価はどうか?

「高市さんは総務大臣時代のNTT接待問題で世論からの非難を浴びた際、メディアからの追及に対し、『NTTの監督は所管局長が決裁権を持っていて、自分は利害関係がない』旨の発言をしたことで、霞ヶ関内ではリーダーの資質としてありえないという考えが強いです。疑惑を全て他人のせいにした安倍総理の”劣化版”という見方がある一方で、熱狂的な高市推しの役人も一部にいます。姉御肌の野田さんは役人のウケはいいですが、夫の疑惑などが気にかかりますね。岸田さんは可もなく不可もなくです。総裁選用の政策集を読む限りは、特に今回は相当に政策が練り上げられています」(官邸関係者) 

 党員票の郵送締め切りは9月28日。すでに多くの党員は態度を決めている模様で、議員票が勝負の分かれ目となりそうだ。

(今西憲之 AERAdot.取材班)