この先1か月のポイントは「全国的に、気温の変化が大きいこと」です。紅葉の色づきが急に進む時期もありますが、服装選びが難しくなりそうです。また、沖縄・奄美を中心に、台風など熱帯擾乱の影響を受ける可能性もありますので、注意が必要です。気象庁が発表した最新の1か月予報です。
暦の上では 本格的な秋の時期ですが 実際は?
気象庁は7日、「1か月予報」を発表しました。
それによりますと、この先は、全国的に暖かい空気に覆われやすいため、1か月全体の平均気温は「平年より高い」予想です。8日は二十四節気の寒露で、暦の上では冷たい露の結ぶ頃、本格的な秋の時期ですが、実際はまだ広い範囲で「季節外れの暑さ」になりそうです。
特に、東海・近畿・中国・四国・九州南部・奄美・沖縄では、13日頃から「かなりの高温」が予想され、「高温に関する早期天候情報」も発表されています。服装選びや農作物の管理などに、注意が必要です。
【9日~15日】全国的に高温 関東から西はまだ真夏日の所も
週ごとに詳しく見ていきます。
9日~15日は、暖かい空気に覆われやすいため、平均気温は全国的に「平年より高い」でしょう。前半は、関東から西では、最高気温が30℃前後の所が多くなりそうです。10月も上旬から中旬に移っていきますが、昼間は、まだ半袖で過ごせる所もあるでしょう。ただ、朝晩は羽織るもので調節してください。
気温の数字には、まだ夏の名残を感じられそうですが、天気は秋らしく、全国的に数日の周期で変わるでしょう。ただ、沖縄・奄美では、南シナ海~フィリピン付近を進む、台風など熱帯擾乱によって、湿った空気の影響を受けやすくなりそうです。最新の気象情報を確認してください。
【16日~22日】沖縄・奄美を中心に 台風など熱帯擾乱に注意
16日~22日の平均気温は、沖縄・奄美では、引き続き「平年より高い」でしょう。
沖縄・奄美で高温傾向が続く原因は、大きく2つ考えられます。1つは、南から「暖かい空気」が流れ込みやすくなること、もう1つは、周辺の「海面水温が平年より高い」影響を受けることです。
海面水温が平年より高い状態では、台風など熱帯擾乱が発達しやすくなります。さらに台風など熱帯擾乱が近づくと、南から「暖かい空気」を運んでくるたけでなく、大雨のもとになる「湿った空気」も運んできます。平年の台風の発生数をみますと、10月は3.4個、11月は2.2個と、台風シーズンはまだ続きます、この先も台風など熱帯擾乱に、注意が必要です。
東北・北海道は 紅葉の色づきが進みそう
一方、16日~22日の平均気温は、九州~関東甲信・北陸では「平年並み」、東北・北海道は「平年より低い」でしょう。
特に東北・北海道では、前の週が高温傾向だっただけに、季節が急に進みそうです。
紅葉の見ごろは、秋(9~11月)の気温が低いと早まり、高いと遅れますが、この期間、朝晩は冷える日が続くことにより、紅葉の色づきが一気に進むでしょう。この頃になると、本州でも、標高の高い所から次第に秋色に染まってきて、晴れる日は、青空とのコントラストが楽しめるでしょう。ただ、標高の高い所で紅葉狩りを楽しむ方は、麓で過ごすよりも、暖かい服装を選んでください。
【23日~11月5日】北海道や東北を中心に 季節が逆戻り
23日~11月5日の平均気温は、全国的に「平年並みか高い」でしょう。23日は二十四節気の霜降で、暦の上では霜が降りる頃ですが、実際は、北海道・東北を中心に季節が逆戻りしそうです。一方、沖縄・奄美では、高温傾向が解消へ向かうでしょう。
天気は、北海道や東北の日本海側では、平年と同様に曇りや雨の日が多くなりそうです。一方、北海道や東北の太平洋側と、関東甲信・北陸~沖縄・奄美では、数日の周期で変わるでしょう。
この先は、気温の変化が大きいだけでなく、秋らしく天気が変わりやすい所が多くなりそうです。最新の天気予報をこまめにチェックしてください。