岸田文雄首相は軽症・無症状者向け宿泊療養施設を視察、塩野義製薬の治験デモンストレーションを見学した=10月10日午前、横浜市(c)朝日新聞社
岸田文雄首相は軽症・無症状者向け宿泊療養施設を視察、塩野義製薬の治験デモンストレーションを見学した=10月10日午前、横浜市(c)朝日新聞社

 ロナプリーブもゼビュディも、効果も対象となる患者もほとんど同じだ。対象は高リスクの軽症か軽い中等症の感染者。酸素投与が必要になるような重い中等症の患者は、投与すると逆に悪化の恐れもあるため対象外だ。ウイルスの増殖を抑える薬なので感染初期に投与する必要があり、発症から7日以内しか効果は確認できていない。

 厚労省によるとロナプリーブは2万5555人への投与で86人に吐き気や不整脈、発熱といった様々な症状が起こる「インフュージョン・リアクション(輸注反応)」など、重い副作用が起きたという。多くの場合、投与から24時間以内に起こるので、経過観察と、体調が悪くなった場合にすぐに対応できる体制での投与が必要だ。(科学ジャーナリスト・大岩ゆり)

AERA 2021年10月25日号より抜粋

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