一方、選択的夫婦別姓や同性婚などの「社会の多様性」や、森友・加計学園問題、赤木ファイルなどを巡る「政治の信頼」は共に、野党に有利な争点です。選択的夫婦別姓について岸田さん自身は賛成派ですが、安倍元首相など保守派に配慮して「引き続き議論が必要」としか言えない。野党としては積極的に争点化すべきでしょう。
ただ、それだけで戦おうとすると批判されます。やはり第一は経済です。普天間飛行場の辺野古移設や日米同盟などの安全保障政策も自民党から強く攻撃されるでしょう。与野党ともに批判に対してどう説明していくのか。総選挙では口角泡を飛ばす論戦を期待します。
(構成 編集部・川口穣)
※AERA 2021年10月25日号