撮影/写真映像部・東川哲也
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 羽生結弦さんが11日4日、プロスケーターとして初めてアイスショーに臨んだ。タイトルは「プロローグ」。横浜・ぴあアリーナMMで熱演し、ファンを魅了した。AERA 2022年11月21日号の記事を紹介する。

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「ただいまより6分間練習を開始します」

 アナウンスが場内に流れると、満員の7900人のファンからどよめきが起こった。

 羽生結弦さん(27)がプロスケーターとして臨む初めてのアイスショー「プロローグ」。ひたすら競技に打ち込んできた彼らしい幕開けだった。

 通常は暗い場内でスポットライトを浴びながら滑るのがアイスショー。ただ、羽生さんは競技会さながらの明るい照明の演出を選んだ。

「練習時間終了です。1番、羽生結弦さん」

 2018年平昌五輪で男子では66年ぶりとなる連覇を達成したフリープログラム「SEIMEI」。二つの4回転、三つのトリプルアクセル(3回転半)を鮮やかに決め、現役のトップ選手と変わらないパフォーマンスを披露した。

 ショーのタイトルは「序章」という意味。ステージ構成を含め、羽生さん自らが総合プロデュースを手がけた。1曲目の「SEIMEI」は、思いの詰まった演出と言えるだろう。

 羽生さんは語った。

「これから始まる物語のプロローグ。今まで経験したことや、皆さんに力をもらったことを共有しながら、次のステップにつなげていきたい」

■円熟味のある振り付け

 続けて三味線の生演奏に合わせて、ジュニア時代のエキシビションプログラム「CHANGE」を演じた。津軽三味線の吉田兄弟と、仙台拠点のバンド「MONKEY MAJIK」のコラボ曲。古くからのファンにとってはたまらない。

 ジュニア時代のはじけるような躍動感とは少し違う。滑りの質感に重みがある。三味線の音色一つ一つに新たな命を吹き込んでいくような、円熟味のある振り付けだった。

 中盤のトークコーナーでは、ファンから寄せられた2万7千通から選ばれた三つの質問に、羽生さんが直接答えた。

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