イラストレーターの山藤章二さん(84)が1976年から週刊朝日で連載してきた「ブラック・アングル」と81年から続く「似顔絵塾」が、22日発売の12月3日号で終了となります。「ブラック・アングル」は通算2260回、読者が投稿する「似顔絵塾」は1990回が最終回となります。
【実際の作品】山藤先生の手にかかれば、あの大物政治家もこの通り
「ブラック・アングル」は権力者や時代の寵児(ちょうじ)を独特の視点と容赦ないビジュアルで斬り、山藤さんは「週刊朝日を後ろから読ませる男」と、評されてきました。体調に問題はありませんが、長年の孤軍奮闘の疲れもあり、連載終了を決めました。
山藤さんは「自分の描き方と世間の常識がぶつかるときは、ちゅうちょなく自分を選んできました。最近の政治家の顔をみていると、あまり描く気にもなりません(笑い)。未練なしです。読者に厚く御礼申しあげます」と語っています。11月9日発売号に連載終了のお知らせを掲載しました。
<週刊朝日2021年11月19日号掲載の「お知らせ」から>
突然のお知らせではありますが、山藤章二さんが長期連載中の「ブラック・アングル」、そして「似顔絵塾」が12月3日号(11月22日発売)をもって終了することになりました。(「ブラック・アングル」は2週休載後に最終回)。
山藤さんの体調に問題はありません。ただし、山藤さんも来年2月で85歳を迎えられます。「ブラック・アングル」は連載45年で2259回、「似顔絵塾」は40年で1988回を数えます。
やっぱりいろいろとお疲れではあります。最近は政治家の顔も興味がなく(大した政治家がいないからかもしれません)、阪神タイガースの応援にも熱が入りません(春先は「新人の佐藤はいいねえ」とは言っていました)。
あまり描きたくない事件も多すぎることが、山藤さんを憂鬱(ゆううつ)にもさせています。
ご自分の作品にもっとも厳しく見つめてきた山藤さんの決断に、編集部は従おうと思います。詳しくは最終回の「ブラック・アングル」で、山藤さんから作品でご説明があるかと思います。