取締役全員の解任は
横暴ではなく「戦略」
ところで、今度はツイッター社の幹部になったつもりで考えてみましょう。
新しい人が外部からやってきて、「3年以内に、部品同士がつぶやくのに最適なSNSへと変えていくからな」と宣言したら、どう思いますか?おそらく「きょとん」となるのではないでしょうか。
だからイーロン・マスク氏はまず取締役全員を解任したのではないでしょうか。従業員の解雇が一番多くなりそうなのは法務部門と管理部門だと予想されています。これも会社の役割を全く違うものへとつくり変えていくのだとすれば腹に落ちる布石だと思います。
さて、これはあくまで未来予測の専門家の私的な推察です。メディアの報道を見るとイーロン・マスク氏によるツイッター買収劇は、主に言論の自由とネットの公共性に対する大富豪の横暴として捉えられているようです。
今から数年後、その通りの結果になってマスク氏が「敗軍の将」として反省するのか、それともメディアが思いもよらなかった形で買収の成果が誰の目にも見えるようになり「勝てば官軍」として新しい自動車業界にマスク氏が君臨することになるのか?
そのような観点でツイッター買収劇の裏のウラまで推察しながら、今後の推移を見守るのも面白いと思いませんか?