風間:同感です。僕もよほどのことがないと、人の芝居には行かないんです。でも、出るのは好きなんですよ。僕、金さんと知り合ったことで、今年の6月に花園神社でテントデビューしたんです。

林:知りませんでした。それはすごいです。花園神社でまだやってるというのも驚きですよ。

風間:金さんの「新宿梁山泊」と、唐さんの「唐組」と、外波山文明さんがやってる「椿組」は、毎年テントで公演をやってるんですよ。僕も、72歳にしてアングラに挑戦しましたけど、楽しかったですよ。不遜な言い方ですけど、芝居は見るものじゃない、出るものだと思ってます。

林:カッコいい。風間さんは年をとってますますカッコよくなられましたよね。多くの方がそう言ってません?

風間:誰も言ってません(笑)。

(構成/本誌・直木詩帆 編集協力/一木俊雄)

風間杜夫(かざま・もりお)/1949年、東京都出身。子役として活躍後、77年から演出家のつかこうへい作品に参加、舞台「熱海殺人事件」「蒲田行進曲」などに出演。映画、ドラマ、落語など幅広く活躍。文化庁芸術祭賞演劇部門大賞、読売演劇大賞最優秀男優賞、菊田一夫演劇賞大賞を受賞。紫綬褒章受章。近年の出演作に、舞台「女の一生」「帰ってきたカラオケマン」「白昼夢」、ドラマ「日本沈没―希望のひと―」など。出演する舞台COCOON PRODUCTION 2021「泥人魚」がBunkamuraシアターコクーンで12月29日まで上演中。

週刊朝日  2021年12月17日号より抜粋

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