(3)会社を利用して「自己の栄達を計る踏台にしようとする」重役。例えば、株価を上げて置くために、実際ない利益を有るように見せかけることは明らかに詐欺の行為であると栄一は痛烈に批判しています。
経営者の責任とは、利益の最大化だけに留まらないことは明らかだと思います。(渋沢健)
◆しぶさわ・けん シブサワ・アンド・カンパニー株式会社代表取締役、コモンズ投信株式会社取締役会長。経済同友会幹事、UNDP SDG Impact 企画運営委員会委員、東京大学総長室アドバイザー、成蹊大学客員教授、等。渋沢栄一の玄孫。幼少期から大学卒業まで米国育ち、40歳に独立したときに栄一の思想と出会う。近著は「SDGs投資」(朝日新聞出版)