丸山茂樹氏は、2021年の国内男子ツアーの賞金ランキング上位5名の今年1年を振り返る。
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国内男子ツアーの最終戦「日本シリーズJTカップ」(12月2~5日、東京よみうりCC)は最終日に単独トップで出た谷原秀人(43)が勝って、ツアー通算16勝目としました。また残り2試合の時点で賞金ランキング1位となったチャン・キム(31)が初の賞金王に輝きました。
チャンは11月の「ダンロップフェニックス」で勝ったのが大きかったですね。春から15キロも体を絞って、以前のキレが戻ってきたんでしょう。ダイエットの意図は分からないんですけど、急に大きくなったから体に負担がかかったんじゃないかな。そこから体を整えて賞金王をとったってのは、大きな自信になったでしょうね。
チャンを追う一番手だった木下稜介(30)は最後の2戦が予選落ちと30人中の26位。賞金ランクは3位でした。ここ一番で自分の思ったようなゴルフができず、涙を流す姿がありました。
それでも彼のプロ9年目は飛躍の年でした。6月のツアー初優勝から2連勝。最後まで賞金王争いにも加われた。自分でもここまでやれると証明できました。
来年は積極的に海外にも出ていきたいとコメントしてますね。長期シードもとれたので、そういう意味でってのもあると思うんですけど、いまは海外に挑戦するのは非常に難しい時期なんで、スケジューリングなんかもよく考えて決断した方がいいなと思います。
賞金ランク2位にはルーキーの金谷拓実(23)が入りました。最終戦の最後の18番パー3でバーディーを奪って単独3位。これで5日付の世界ランキングで49位に浮上。マスターズの出場権を得られる年末時点での50位以内も見えてきました。僕が常々言うように、世界ランク50位に入ってれば世界のトップフィールドにほとんど全部参加できますから。これで日本のシーズンは終わったんで、どうやって年末時点で50位に踏みとどまるのか、しっかり考えて、そこに挑戦してほしいですね。