もちろん、番組内では流血に関してはまったく触れてないけど、血に気づいた瞬間は「やばいこのままじゃオンエアされないかも」って思って、ものすごく焦った。すぐにセットの隅にいって、ガムテープを傷口に貼って応急措置をして血をおさえたからね。ボクにとっては忘れられないシーンの一つ(笑)。

 あと、当然のことだけど、収録現場の緊張感は、毎年エグい。それはもちろん、ボクだけじゃなく、今までとんでもない修羅場をくぐってきた上島さんや出川さんも同じじゃないかな。ガキ使メンバーの5人がちゃんと笑ってくれるのか、それを考えるとやっぱり平常心じゃいられないんだよね。

 だから、現場のみんなの一体感はすごい。声をかけあって、気持ちを高めあって、誰かが失敗しても、誰かがなんとかフォローする。全力を出し切るから収録が終わった後は、心の底からホッとする。「今年も無事に収録が終えられてよかった」って、他では味わえないくらい達成感も充実している。

 あの現場の一体感を振り返ると、いつも胸が熱くなる。あの企画で共演した人は、ボクの中ではもう「戦友」みたいなものだね。

「笑ってはいけない」はお笑い芸人にとっての「紅白」だとボクは思う。

 出演者にはその年に活躍した方々がたくさん出るし、スタッフの人数も何百人もいて、カメラや照明の数、セットの大きさも、他のバラエティ番組とは比べられないくらい豪華。あの番組に出場することを、すべての芸人は憧れのように思っているはず。ボクも初めて出演できた時は、ほんとうに嬉しかったからね。

 コロナのことがあるから、来年番組が復活できるかどうかは正直分からないだろうけど、できればまだまだ続けてほしいなって思う。その時は、ぜひ、またボクにオファーしてほしい。もし、こなかったら、もうこっちから逆オファーしてやるしん!

(構成/AERA dot.編集部・岡本直也)

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