一方で日本の季節の移ろいは、歳時という言葉があるように、米国に比べるともっと細かく分かれていますよね。梅が咲いて桜が咲いて、葉が出て、芝生も青く、そして梅雨が来て、パッと晴れる夏が来る。季節の移ろいをより敏感に感じられるのは、日本で暮らしていて楽しいことの一つだと思います。年を重ねるとともに季節に敏感になってくるがゆえ、「何だかおかしいな」と感じることも増えました。年々、台風や豪雨の被害も増えています。
私たちは災害時など、さまざまな支援募金を店頭で行っています。1992年にコンビニエンスストアで初めて募金箱を設置し、今年で30周年。全国で店舗を展開し、地域の皆様に大変お世話になる中、「その地域に思いをはせる」ことは私たちの文化であり、DNAです。災害時に募金を開始するのはもはや「普通のこと」。これからも活動を続けていきます。
竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
※AERA 2022年11月7日号