占い師、作家 しいたけ.
占い師、作家 しいたけ.
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 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:推し活をしています。推しを応援することが生きがいです。ただ、周りを見たときに結婚されていたりする人もいます。このまま将来を考えた時に、結婚したほうがいいのだろうかと悩んだりします。またこの年齢で結婚できますでしょうか?(女性/作業療法士/34歳/しし座)

A:「結婚したほうがいいんでしょうか」という相談は、占いでよく聞かれる十八番でもあるんですが、結婚は人間関係の一種だと考えています。人間関係はキラキラしているだけじゃなくて、そこから新しい修業が始まりもします。だから、やらなきゃやらないに越したことはないという感覚も理解できるし、一方で、自分を整えて「修業するチャンスに恵まれた」と思える人は、いろんなチャンスを掴んでいくのだと思います。チャンスって苦行でもあるんですよね。

 結婚とは何か、ということを改めて考えてみたのですが、三つの要素があるんじゃないかと思いました。

 その1は、相手から興味を持ってもらえることと、自分が相手に対して興味を持てること。2番目が、一緒にいられること。そして3番目がいろんな意味を含めた「タイミング」です。

 そして結婚について悩んでいる人の多くが、1番について悩んでいることが多い気がします。自分は本当に人を好きになれるかとか、相手から自分が興味を持ってもらい好きになってもらえるか。

 でも実は、大事なのは2番目の「一緒にいられること」なんじゃないかなと僕は思っています。

 結婚は、毎日が特別な記念日ではありません。日々の生活の中で一つのチームになれる相手なのか、話し合うことができるのか、嫌なことでも協力し合うことができるのか。人同士だから、性格の不一致があって当たり前だし、好きなものと嫌いなものが別々で当たり前。そのシンクロ率が高いかどうかより、大人同士として協力できるかどうかが大事だと思うんです。協力と妥協は違います。

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