料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「豆腐の豚肉巻き串き」。
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脂のうまみがおいしい豚バラ肉。野菜の肉巻きはよくありますが、今回はちょっと趣向を変えて、木綿豆腐に巻いてみました。ししとうと一緒に串焼きにすれば、お酒がすすむおつまみになります。ちょっとチーズに似た、豆腐の味もおもしろいですよ。
豆腐は加熱すると水分が出てくるので、あらかじめしっかりと水を切るのがポイント。ペーパーでくるんで重しをのせ、1時間ほど置きましょう。アミにのせると水分が落ちて抜けやすくなります。このひと手間をかけることで、焼いた豚肉のうまみが豆腐に染み込み、おいしさが増します。
水切りした豆腐はひと口大に切り、豚バラ肉を巻いていきます。巻きすぎると中まで火が通りにくいので、2重くらいがちょうどいい具合。ししとうをはさんで串にしましたが、白ネギもいいですね。
串は魚焼きグリルを使えば簡単。途中裏返して、両面香ばしく焼きましょう。仕上げにタレをかけ、七味唐辛子をふれば、居酒屋風、晩酌つまみの完成です。
(構成/沖村かなみ)
■豆腐の豚肉巻き串
【材料】(2人分)豚バラ肉100g、木綿豆腐1/2丁、ししとう4本、塩・胡椒各少々、A(醤油・みりん・酒各大さじ2、砂糖小さじ1)、七味唐辛子少々
【作り方】(1)豆腐はペーパーでくるんで重しをのせ、しっかりと水切りし、ひと口大に切る。(2)豆腐に豚バラ肉を2重に巻き付ける。ししとうをはさんで豆腐を2個ずつ串に刺し、全体に軽く塩・胡椒をふる。(3)魚焼きグリルに(2)を並べ、香ばしく焼き色が付くまで中火で両面焼く。(4)皿に(3)を盛り付け、Aを混ぜ合わせてかけ、七味唐辛子をふる。
【ワンポイントアドバイス】豆腐は重しをしてしっかり水分を抜くことで、豚肉のうまみが染みやすくなる。
水切りした豆腐に豚バラ肉を2重に巻き付け、巻き終わりに串を刺すといい。
※週刊朝日 2022年10月7日号