漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「魔法のリノベ」(フジテレビ系 月曜22:00~)をウォッチした。
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「家には魔物が潜んでいる」。大手リフォーム会社から、家族経営の「まるふく工務店」に転職してきた真行寺小梅(波瑠)。
「まるふく」の長男・玄之介(間宮祥太朗)とタッグを組んだ小梅は、家に関する数々の悩み、本音に耳を傾ける。
モヤモヤしていた「魔物」を退治し、家族の心もリノベーション。住み良い未来を提示する、リノベ版「スカッとジャパン」な味わい。
例えば小梅自身の実家問題。弟の結婚を機に二世帯住宅に建て替える。独身の娘(小梅)を走行距離が長い中古車扱いする、いにしえの「魔物」なお父さん(相島一之)。
その建て替え計画も、自分は1階で庭と風呂を満喫し、母さん(宮崎美子)は台所とセットで2階、息子夫婦は3階へ。お茶が飲みたくなれば、2階から1階へ運ばせようって魂胆だ。
「なんで俺が家事をやらねばならんのだ!」。しかし、そんな「魔物」よりも母は一枚上手だった。
「お父さんが死んだら私が1階を使って、3階は賃貸にして」。めっちゃ死後計画夢想されてる!
途端におたおたした父さんは、「家族みんながいないと困る家」を娘にお願いする。家族が変われば家も変わる。家の顔は、家族そのものの顔だ。