稲垣えみ子「注意喚起が届いてない！　SMSに届く詐欺メールは騙される方が悪い？」

　元朝日新聞記者でアフロヘア－がトレードマークの稲垣えみ子さんが「AERA」で連載する「アフロ画報」をお届けします。50歳を過ぎ、思い切って早期退職。新たな生活へと飛び出した日々に起こる出来事から、人とのふれあい、思い出などをつづります。

【写真】大豊作！稲垣さんがベランダ菜園で初挑戦したトウガラシ

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　我が携帯に、国税庁から「未払い税金お支払いのお願い。ご確認ください」とご親切なショートメールが（ハート）

　……詐欺でした。

　すぐに詐欺と気づいた自分を全力で褒めたい。

　いや実を言えば、別に褒められた話でも何でもないのだ。なぜ気づいたかといえば、以前に携帯会社の名前で料金未払いのお知らせメールが来て、ちょうど機種変更の手続きが上手くいかず四苦八苦しまくった直後だったので「なんだよ払ってるよ！」と怒りながらアクセスしたら詐欺だった……つまりは既に被害に遭っているのだ。で、今回その時と似たニオイがしたので念のため検索したら、詐欺と判明したというわけ。

　その経験がなければ100％引っかかっていただろう。

　何しろ個人事業主の元には国税庁からしょっちゅう難解なお手紙が来て、難解すぎて理解しきれずウッカリ未払いという可能性が否定できないのである。相談する人もいないから何か言われると怯える。還付金詐欺は儲けゴコロをくすぐるんだろうが、これは真面目ゴコロにつけ込む。敵ながらものすごい高度なやり口である。