AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:ある国家試験に受からず、5年前から毎年受け続けていました。しかし義務的になっていると気づき、受けるのをやめました。環境も変え一からスタートしようと上京を決心。親を押し切った形です。「つらくなったら帰ってこい」「連絡は頻繁に」など、うっとうしいと思うことが増え、親とうまく付き合っていけるか不安です。(女性/フリーター/28歳/おひつじ座)
A:試験を突破できるのももちろん素晴らしいことですが、壁にぶち当たった時に自分で方向転換できる、その決意と行動力が素晴らしいと思いました。そういう人は、最終的に勝つタイプだと思います。
うまくいく波に乗るのは運です。その運に巡り合うためには、自分にとっての悪い波にどう対処できるかが大事で、不都合な部分や恥ずかしい部分に「ふたをしない」っていうんですかね。それができるのは勇気があることだし、成功者と言われる人たちって、そうしている人が多い気がするんですよね。
親との問題に関しては、もうシンプルに物理的な距離を作っていけば、必ず関係性が変わっていきます。小言って、相手のために言っているわけではなくて自分が安心感を得るために言うもの。
「もっとちゃんとしなきゃダメだよ!」と目の前の相手に言うことで、自分の中のモヤッとしたものを解消しているだけ。その相手の姿が見えなくなれば、小言は減ります。「つらくなったら帰ってこい」という、ありがたくも重いお言葉は、心の中でお祈りをしながら「ありがとうございます。ご本人に伝えておきます」と流しましょう。直接受け止めてしまうとそれが呪縛になる可能性があるから。
ただ念のため、はがきや手紙は定期的に送るのがいいかなと思います。なぜメールや電話でないかというと、はがきや手紙なら即時反応できないからです。ちょっと落ち着く時間を持ってもらう。