スノーボードを見ていると、競技会場でアメリカを代表するハードロックバンド Bon Jovi(ボン・ジョヴィ)の曲がかかっていたりするんですよね。「あぁ~ここはアメリカの曲がかかっていていいんだ……」って(笑)、純粋にスノボを見ながら、なんとも言えない思いがこみ上げてくるんです。単純にスポーツ観戦が好きだから、オリンピック競技が好きだから、楽しみたいという気持ちがある。でも、この楽しんでいる自分に対して「こうして楽しんでいていいのだろうか?」という疑問が心の中に湧いてくる。この北京五輪の裏に苦しんでいる人がいるのではないか? 新疆ウイグル自治区の人たちはそうだよね?
平和とスポーツの祭典をやっていることには矛盾を感じています。でも、そこには頑張っている世界中のアスリートの人たちもいるから、ウイグル問題を持ち出すことは「いらんこと言うな」ってことなのかとも考えてしまう。じゃぁ、北京五輪を見ないという行動を取るかというと、開催しているから見てしまう……。
今週の土曜のABEMAの「カンニング竹山の土曜TheNight」ではウイグル問題の第4弾をやるんですよ。自分の番組で「ウイグル問題を知ってください」ってやりながら、北京五輪を見てしまう自分はどうなんだろうとか考えてしまうわけですよね。テレビ観戦をボイコットって話でもないし、僕も五輪を見ていいんだけど、「いいのか? いいんだよな!?」という感じ。
ウイグル問題を知ってもらいたいというのは、僕の仕事のひとつ。北京五輪期間中だからウイグル問題をやらないというのもヘンな話で、みんなでウイグル問題にだんまりを決め込んでいこうというのもおかしい。
その複雑な気持ちをまとめると、「気になる」オリンピックだということでしょうね。100%に近い感じで楽しませてもらっているんだけど、どうしても、「100%楽しいにはなんないわ~」というのが本音。
■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。オンラインサロン「竹山報道局」は、昨年4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録