自分でやりたいと決めたことなら、頑張れますからね。「ここまでやってみたい」と目標を決めたら、そこまでやる。途中で大変になってつらくなってしまっても、自分でやるといったところまではやり切る。そうすることで自分に対する自信を身につけることにつながるし、自分の思いに対して責任感を持つことにもつながると思います。好きなことを通じて、成長していくことが大事だと思っています。
この点は学校とかと違うと思います。学校は「行かないといけない」ものだから、どうしても行きたくないときは、逃げてもいいと思うんですよね。もちろん学校の勉強が好きなら、それを頑張る必要があると思いますが。
ただ、習いごとは必ずやらないといけないものかというと、そうではないと思います。東京にいると習いごとをするのが当たり前のような雰囲気がありますよね。でも沖縄出身の僕は、小さかったころ、周りで習いごとをしている人はほとんどいなかったように思います。僕の家は勉強にもうるさくなかったので、塾にも通っていなかったです。
僕は習いごとをしなかった代わりに、自分の好きなことをしっかりと追求する時間があったかなと思います。正直、遊ぶことしか考えていなくて、ファッションとか音楽に興味があって、オシャレをして遊びに行っていました。
僕の場合は、高校に入ってから、本格的にメイクに目覚めて、つけま(つけまつ毛)もしたり、髪型も派手にしたり、ルーズソックスを履いたりと、自分が好きことを素直に追求し始めましたね。メイクやファッションを自分で一生懸命に勉強しました。そうすることで自分の自信を深めることもできましたし、その結果、友達もたくさん増えましたし、強くもなれたと思います。
だから、大事なのは、子どもが自分の好きなことを通じて、自己肯定感を高めていくこと。それは子どもの頃から養わないとなかなか身につかない。まずは子どもの思いを大切にして、習いごとをさせています。
(構成/AERA dot.編集部・吉崎洋夫)
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