にもかかわらず女子学生の割合が伸び悩む背景について、『ルポ東大女子』(幻冬舎新書)などの著書がある教育ジャーナリストのおおたとしまささんは「東大は、偏差値が高い割に魅力が少ない『コスパが悪い大学』と女子学生にとらえられているのではないか」と分析する。
「男性は小さなころから競争心や達成意識を刷り込まれているケースがまだまだ多い。それゆえ、東大に入ることで得られる『偏差値ナンバーワン』というインセンティブ(報酬)に反応しやすい部分があります。一方、女性は社会的にそうした刷り込みを受ける機会が良くも悪くも少ない。『偏差値ナンバーワン』以外の魅力を東大に見いだしにくい状況があるのでは、と思います」
(本誌・松岡瑛理)
※週刊朝日 2022年4月1日号より抜粋