人気の高い大湊海自カレー(HPより)
人気の高い大湊海自カレー(HPより)

「大湊海自カレー」のホームページによれば、<認定されるには、各部隊の艦長や司令による「認定審査会」の厳しい基準をクリアする必要があります>

<最終的に艦長や司令の認定を受けたカレーだけが大湊海自カレーとなります>

 飲食店で提供するにも、部隊で実際に提供されているカレーと同じ味を再現してはじめて「大湊海自カレー」の認定書が渡されるという。現在は7店舗が認定書を受けているそうだ。

「大湊海自カレー」のホームページで紹介されている7店舗のカレーは、隊員が船で食べる時と同様、飲食店でも鉄製のトレイの真ん中にカレーが配置され、サラダやたまご、揚げ物が並ぶスタイル。写真で見ても、かなりのボリューム感だ。隊員は1日3食で3000キロカロリー以上と決められているためだ。

 今回、問題になった無料で食べていたのは大湊地方総監部の部隊の食堂だ。カレーやサイドディッシュは同じだが、鉄製のトレイではないという。

「仮にお金を支払って食べた場合は、500円前後です」(前出・広報担当者)

 というから、飲食店と比較しても半額以下で味わえる。なぜ、幹部自衛官たちは「タダ飯」に手を染めてしまったのか。

それも処分された4人のうち一人は、2013年8月と10年以上も前の話。事務官も2017年~2019年にかけての事案だ。

「資格がない人が食べているのはおかしいという声があり、調査したのですが、かなり以前にまでさかのぼったので時間がかかりました。中には『味見』と称して食べていた人もいたが、それは検食官という隊員がいて、担当している。4人は検食官ではありませんでした。調査したところ幹部自衛官でも、無料で食べるような慣習が部隊であったようで、規律を守るように今は徹底しています」(前出・広報担当者)

 停職4日となった事務官はこう反省の弁を述べている。

「管理者を補佐する立場にありながら規律違反を看過し、申し訳なく思っています」

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カレーのタダ食いは反省だけでは済まない