6位:曽谷龍平(白鴎大)

 昨年ブレイクした本格派サウスポー。大学生にしてはまだ少し細身だが、長いリーチを生かした豪快な腕の振りから繰り出すストレートはコンスタントに140キロ台後半をマークする。課題だった制球力も確実にアップし、長いイニングを投げられるのも長所だ。春のリーグ戦では2試合続けて見事なピッチングを披露し、視察したスカウト陣にアピールした。

5位:金村尚真(富士大)

 抜群の安定感が魅力の右腕。層の厚いチームの中でも1年から主戦として投げ続けており、他にも強豪のいる北東北リーグで26試合に登板して防御率0点台というのは見事という他ない。昨年12月の大学日本代表候補合宿でも安定した投球でアピールした。コロナ禍の影響でリーグ戦の開幕が遅れ、公式戦での登板はこれからだが、今年も安定した投球を見せてくれることを期待したい。

4位:河野佳(大阪ガス)

 昨年は高校卒2年目ながら公式戦(都市対抗予選は除く)での防御率0.21と圧倒的な成績を残して年間ベストナインを受賞。チームの日本選手権優勝にも大きく貢献した。スピードは140キロ台中盤が多いが、高い制球力で見事に試合を作る。今年の公式戦は4月25日に開幕するJABA京都大会からだが、そこでも高い注目を集めることは間違いないだろう。

3位:菊地吏玖(専修大)

 東都二部所属ながら抜群の総合力を誇る右腕。ストレートのアベレージはそれほど速くないが、勝負所で力を入れたボールは威力十分で、最速151キロを誇る。立正大との開幕週でも初戦はタイブレークで敗れたもの10回を自責点0に抑え、続く2試合ではリリーフで無失点とさすがの投球を見せた。投げる以外のプレーも高レベルで、試合を作る能力の高さは今年の候補の中でも指折りだ。

2位:吉村貢司郎(東芝)

 昨年はまさかの指名漏れとなったものの、社会人3年目の今年さらにレベルアップした姿を見せて大きく評価を上げた。3月に行われたJABA東京スポニチ大会ではチームを優勝に導き自身もMVPを受賞。その後の試合でも圧巻の投球を見せている。コンスタントに150キロ前後をマークし、コントロール、スタミナも申し分ない。社会人3年目だが早生まれというのも好材料だ。即戦力という意味ではナンバーワンの存在と言えるだろう。

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1位は打者としても注目の左腕