患者に不安なく手術を受けてもらうために、このような院内での感染対策について明確に伝えるようにしていたと、桃原医師は話す。

「ERではコロナ診療をしているが3階以上の入院病棟には入れていないこと、職員の防護具着用や入院患者へのPCR検査など厳しく管理していること、院内で少なくとも大きなクラスターは発生していないことなどを患者さんにきちんと伝え、安心していただきました」(同)

 現在は、受診を控える人や手術の延期を希望する人はほとんどいない。コロナに関するさまざまなデータが明確になり、検査法やワクチンの確立、治療法の登場などにより人の心が落ち着いたのがその理由だと桃原医師は推察する。そして、今後も「方針は変えずにやっていく」と話す。

「引き続き、急患や重症患者への高度先進医療を中心にやっていく。それが使命であり、地域の方々に対しても社会貢献になるというのが私たちの考えです」(同)

(文・出村真理子)

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