はじめにしたのは、トランプの七ならべ。それから神経衰弱。そして、アメリカ人の夫も子どものころ遊んだという「Go Fish!」。「Go Fish!」は普通のトランプを使ってもできますし、アルファベットを覚えるためのフラッシュカードも販売されています。それを使って、夕ご飯のあとは家族で英語を話しながら楽しく遊ぶ時間に決めました。

 いつも忙しい忙しいとガミガミイライラしていた父と母が突然ゲームで遊んでくれるようになったので、子どもたちは相当うれしいようでした。特に3歳の息子は、今までは「英語イヤ!」一辺倒だったのが、少しずつ英語を受け入れるようになってきました。最近は「I want water」とSVO構文を言えたり、「Town is down」と韻を踏んでみたり、「英語イヤ!」といっていた数週間前と比べるとかなりの進歩を見せています。

 6歳女子と3歳男子では適切なゲームの難易度がかなり違うので、いずれそれぞれ分かれて英語に触れあう時間が必要だと考えていますが、今のところは6歳が3歳に合わせて手加減したりルールを教えてくれているので、なんとか一緒にやっていけています。

 あとは、「英語=家の中のことば=親がいつもニコニコ笑顔で語り掛けることば」という図式を組み立てることができればいいのかもしれませんが、こればっかりは難しい。なにしろ、夕食後にゲームをしていたら、どんどんそのあとの時間が押していきますから。「Game time is over, now it’s bed time!(ゲームの時間はおしまい、次は寝る時間ですよ!)」のフレーズを笑顔でいうことが、ひとまず今の課題です。

 〇大井美紗子(おおい・みさこ)/ライター・翻訳業。1986年長野県生まれ。大阪大学文学部英米文学・英語学専攻卒業後、書籍編集者を経てフリーに。アメリカで約5年暮らし、最近、日本に帰国。娘、息子、夫と東京在住。ツイッター:@misakohi

AERAオンライン限定記事

暮らしとモノ班 for promotion
2024年の『このミス』大賞作品は?あの映像化人気シリーズも受賞作品って知ってた?