1993年に公開され、全世界に衝撃を与えた映画「ジュラシック・パーク」。キャスト等を一新した2015年からの「ジュラシック・ワールド」シリーズも変わらぬ人気を保っている。そして今夏、シリーズ最終作となる「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」には新旧レギュラーが一堂に集結するとあって話題を呼んでいるが、加えて最新の研究成果をもとに、ついにあの恐竜が登場する!
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1993年に公開されるや、全世界で史上最高(当時)となる9億1200万ドルもの興収を上げた「ジュラシック・パーク」。
大ヒットの背景には、当時はまだ珍しかったCGをフルに活用した迫力ある映像のほか、愚鈍な爬虫類という負のイメージを一新させる最新学説にのっとった恐竜像の提示があった。
通算6作目でシリーズ最終作となる「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」(7月29日公開)でも、最新学説にのっとった恐竜像が示されている。
コリン・トレボロウ監督が語る。
「僕たちは過去30年間の古生物学的発見のすべてに目を通してきました。より正確な動物たちを登場させることに喜びを感じています。今回は、羽毛で覆われた恐竜が登場するんですよ」
今作には、スコットランド・エディンバラ大学のスティーブ・ブルサット教授が、古生物のコンサルタントとして参加している。トレボロウ監督は教授との初対面の場で、羽毛恐竜へのこだわりを伝えたという。
■羽毛ラプトルと巨大翼竜が襲撃
羽毛をまとったピロラプトル登場の報は、世界中の恐竜ファンを熱くさせた。
「満を持して出てきたわけですね」
と感慨深げに語るのは、『知識ゼロからの恐竜入門』などの著書があるサイエンスコミュニケーターの恐竜くん。
「最初の『ジュラシック・パーク』のときは、羽毛が生えていたと考えられてはいたものの、確実な化石が見つかっていませんでした。今では、一番鳥に近いグループであるラプトルが羽毛を持つのはスタンダードな姿。小さなものは樹上で生活をして、モモンガやムササビのように木から木へ飛んでいたと考えられています」