客がゲームを終えて勝った場合は、
「基本は登録口座にポイント還元という形になる。もちろん、現金という人もいる。その場合、銀行口座に振り込むと賭博罪で立件されかねないので、こっそりと現金を手渡しする」
とのこと。ネットとはいえ、賭博となれば犯罪行為とも思われるが、
「サーバーが海外にあるという理由で、法的には、賭博罪などには該当しないという解釈になっている」との説明だった。
ネットカジノと決済代行業者については、これまでもマネーロンダリングの可能性も指摘されてきた。
2016年にはネットカジノの決済代行業者が、千葉県警に逮捕され、有罪になった事件もある。
そこで、「インターネットカジノ」「決済代行業者」でネット検索してみたが、業者の具体的な名前は出てこなかった。田口容疑者は、決済代行業者にどうやってたどりついたのか。
「(カジノに関係する)決済代行業者の背後には暴力団関係者が多いので、地方都市でも口コミで簡単に見つかります。東京や大阪の繁華街では、深夜にチラシを配って客集めしている店もあります」(前出のネットカジノ関係者)
田口容疑者が全額使ったと説明していたことについてはこう推測する。
「決済代行業者を使ってネットカジノで使ったふりをして、ほとぼりが冷めたらカネを引き出そうという、『マネーロンダリング』を最初から考えていたのではないか。大々的に報道されたことで、決済代行業者もプレッシャーを感じて、早めに返金したほうがいいと判断したと思う」
田口容疑者は逮捕前、山口県警の任意の事情聴取に応じた際にスマートフォンの提出を求められ、応じたという。
「田口容疑者がスマートフォンを出した時に当然、さまざまなデータをとっている。社会的な関心も高く、スピードある被害回復が必要だ。そのデータが早急な逮捕のきっかけとなった」(捜査関係者)
現時点で4299万円が阿武町に戻るめどがついたようだが、まだ300万円あまりが残っている。今後はどうなるのか。
{!-- pager_title[町側の責任問題は今後] --}