大木優紀さん(撮影/加藤夏子)
大木優紀さん(撮影/加藤夏子)

 ただ、6月に入ってから気持ちがふっきれたんです。たとえば、転職直後に旧知のジャーナリストである石戸諭さんからインタビューをして頂いたのですが、そのときは「メディアに出ていいのかな」と悩んでいた時期でもありました。でも結果的には、とてもいい記事に仕上げてくださって、その後、会社の知名度が上がったり、ホームページの検索が多くなったりという効果にもつながっていることがわかりました。

 また、元アナウンサーという変わったキャリアがあるからこそ、新人広報なら会えないようなPR界の大御所の方が会ってくださったり、興味を持ってくださる方もいます。こうして取材に来て頂けるのもそうですよね。そういうことも含めて、最近は「私だからできる広報」というものがあるのではないか、と思えるようになったんです。恵まれた環境で働けるのも、やはりテレビ朝日でアナウンサーという仕事を経験したからですし、それをポジティブに捉えられるようになりました。

――では、大木さんがこれから広報として目指したいものは何ですか?

 すごく先のことを語れるわけではないのですが、5年先の目標としては、海外旅行予約アプリ「NEWT(ニュート)」が当たり前のように知られて、みんなが使っている状態にすることです。渋谷で若い人に聞けば、ほとんどの人に「あの海外旅行のアプリだよね」と言ってもらえるような状態にしたいなと思っています。

――かつては「35歳転職限界説」などと言われたこともあり、40歳以上で転職をする人はまれでした。大木さんが40歳を超えて異業種に飛び込んだ今、キャリア転職を考えている人にはどんなメッセージを送りたいですか。

 とても楽しいので本当にオススメですよ! 私は40歳の誕生日を迎えたときに、人生の山を登ったその先の景色が見えてしまったような感覚があったんです。でも、仕事を変えたことで、そこからまた新しい山に登れるような、もう一度人生をやり直せるような気持ちになりました。二回目の社会人生活が始められるのですから、こんなに楽しいことはないですよ。

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18年間積み重ねたものは小さくなかった