そしたら、朝のお仕度とかで急いでいるときに私が「お部屋からお荷物を自分でとってきて」と言うと、「いまE.T.の影が見えた」とか、「E.T.がいるからいきたくない」とかE.T.を理由に取りにいきたくないと言うようになったんです。
正直に言えば「なんでやねん」と心の中で思っていますが、平常心で「いないから大丈夫だよ」と言うときもありますが、朝急いでいるときは、「いいから、はよ、取り行き!」って強く言うときもよくあります(笑)。
ウソに関して言うと、先日、「えらい」と思うことがありました。お友達の家でオモチャを借りて遊んでいて、そのとき部品が取れちゃったんです。お友達のオモチャを壊して、「これはやばい」と感じたと思うんですが、「ママ、取れちゃった」と私に正直に教えてくれたんです。
何か失敗したり、壊しちゃったりしたときに、頭ごなしに叱ると、失敗を隠したり、ウソをついたりするようになると言われますよね。そうではなく、「なんでそうしたの?」と理由を聞いたり、「正直に話してくれるのがママは嬉しい」と伝えるのがいいと聞いていたので、私もそれを実践してきました。その成果が出たのかなと思い、嬉しかったです。
子どもの “ウソ”について考えると、子どもには子どもなりの理由があるんだなと感じます。妄想から来る“ウソ”は、「おうちより大きなメロンがあったらいいな」と想像しているのかもしれません。
子どもに「ママ、見て見て」と言われても、「いまご飯をつくっているから待っててね」とか言ったりして、自分のやらなければいけないことをしようとしますよね。ご飯に呼んでも子どもが来なかったりしますが、それは、大人と同じように、子どもなりの優先事項というのがあるんだろうなと思うようになりました。
全てのことに子どもなりの理由があって、それを理解しようとするのが大切なのかなと思っています。
ちなみに、うちの息子は妄想のウソではなく、ボケることも多々あり、そういうのは表情や言い方でわかるので、そこはしっかりとツッコんでいます(笑)。
(構成/AERA dot.編集部・吉崎洋夫)