――これだけ実績も残されて、社会の中でも羽生選手の言動がものすごく影響を与えて、いろんな人を喜ばせたりしている。アスリート界で、ここまでの存在になる方は本当に限られている。改めてご自分の中で、そこまでになれた自分にしかなかった何か特徴や、自分の中で持っているものがあれば、教えてください。
ありがとうございます。自分でそういう実感があまりないので、わからないですが、ただ、いまこの場所にいる羽生結弦として、客観視して、本当にすごく遠くから、例えば、いまカメラさんがいる場所から、とか、自分の上からとか見たら、羽生結弦ってどんな存在かなって思うと、たくさん応援していただけるからこそここにいられると思うんですね。
羽生結弦が何かを持っているから、僕自身が何かをしてきたからということではなくて、いろんな環境の変化があったりとか、いろんなことで自分の演技を見ていただいたり、自分の発言をさせていただける場所があったり、聞いていただく場所があることによって、僕は特別応援していただける、本当に運のいい人間なんだなと思っていて。それが、僕自身ももっと頑張っていかなくてはいけないとか、よりいろんなことを考えたりとか、どんな言葉いいのだろうか、とか、どんなことを考えていけばいいのだろうか、とか、そういうことを考えさせてもらうきっかけになっていたので。
別につくりあげているわけではないでですが、そうやってみなさんに応援していただけるからこそ、たくさんの方々が応援していただけるからこそ、僕はここで発信できる、発言できると思いますし、その上で、僕自身もその期待に応えられるように、その期待をさらに超えていけるように頑張っていきたいなと思えたので、そんな感じでやってこれたのかなと思います。
ただ、やはり言ってくださったとおりに、僕はアスリートでしかないと思っていて、これからいろんな演技をしていったりとか、スケートを続けていくにあたって、いろんな面が見えたりすると思うんですね。ただ、その中でもやはり芸能人とか別にアイドルでもなんでもないですし、やはりアスリートとして格好良いな、アスリートとしていろんな希望とか夢とかを見せてもらえるな、って思ってもらえるような存在としてこれからも努力していきたいなと思っています。ありがとうございます。
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【会見全文1「プロのアスリートとしてスケートを続けていく」】
【会見全文5「誰を信用していいのかわからないときもあった」】
【会見全文 6「引退でもなんでもない。人間として美しくありたい」】