6月といえば女性の憧れ「ジューンブライド」。日本では梅雨の時期ですが、晴れる日を狙うならいつがおすすめ?梅雨の時期でも楽しむには?梅雨の時期ならではの結婚式の魅力をご紹介します。
この記事の写真をすべて見る「ジューンブライド」の由来は?
6月の結婚式といえば「ジューンブライド」。日本でも広く浸透していて、結婚する花嫁にとっては憧れのひとつです。「ジューンブライド(June Bride)」の由来はヨーロッパにあり、古くから「6月に結婚する花嫁は幸せになれる」と言い伝えられています。その由来は様々で、ギリシア神話の主神ゼウスの妻で、家庭や女性、子供の守護神のユノ(Juno)が6月(June)の守り神であるという説や、ヨーロッパでは1年間で最も雨が少なく、気候が安定していてベストシーズンだからというのも理由の一つにあるようです。
6月は梅雨の季節
でも日本では6月は梅雨の季節。今年(2021年)の梅雨入りは記録的に早く、沖縄や奄美だけでなく、本州付近も5月中に早くも梅雨入りとなった所もありますが、平年ですと、5月下旬から6月中旬にかけて、九州から東北まで続々と梅雨入りします。そのため、6月は年間でも最も日照時間が少ない地域が多くなっています。例えば東京では年間で最も日照時間が多い1月は192.6時間あるのに対し、6月は年間で最も少なく、124.2時間しかありません。つまり6月は晴れる日が少ない時期。でも、ロマンチックな言い伝えのある「6月の花嫁」に憧れる方も多いですよね。
日本では、かつて皇太子様と皇太子妃雅子様(現在の天皇陛下と皇后様)の結婚の儀が行われたは1993年の6月9日で、まさに「ジューンブライド」でした。この年の関東甲信の梅雨入りは5月30日ごろでしたので、梅雨真っ只中。しかし、当日は朝から雨が降り続いていたものの、パレードの出発直前に雨はやみ、多くの方に祝福されました。
結婚式は一生に一度ですから、やっぱり晴れてほしいもの。でも人気のある会場は1年以上も前から予約したり、招待状を出す都合上、遅くても数か月前には会場をおさえないといけないため、さすがにピンポイントで天気を予測するのは難しいものです。数日前や1週間前ならまだしも、何か月も前から日にちと時間を決めて予約しないといけない結婚式ですので、さすがに私たち気象予報士もさすがに予測が難しくなっています。こればかりは運に任せるしかありませんが、なるべくなら晴れる確率が大きい時期を選びたいですよね。
「ジューンブライド」を狙うならいつがいい?
ではこれから結婚を考えている方、来年や再来年の「ジューンブライド」を狙うなら、いつにするのがベストでしょうか。
梅雨入りの時期を考えると、九州から東北なら6月上旬が圧倒的におすすめです。梅雨入りの平年は、例えば近畿・東海地方は6月6日ごろ、関東甲信地方は6月7日ごろ、東北南部は6月12日ごろ、東北北部は15日ごろですので、6月上旬に設定したほうが晴れる可能性が高くなります。また、梅雨のない北海道は、実はヨーロッパと同じく、6月はベストシーズン。札幌は平年では6月が最も日照時間が多くなっています。一方、リゾートウエディングで人気の沖縄は、梅雨入りは5月10日ごろですので、沖縄は6月上旬から中旬は梅雨の真っただ中。梅雨明けは平年では6月21日ごろですので、なるべく月末に設定すると晴れる可能性が高くなります。
会場選びや演出で雨の日でも楽しめる
また会場選びも大切です。雨になる可能性が高いため、万が一のことを考えて、雨でも心配なしの全天候型の式場というのもあります。天候に左右されないため、雨でやりたかった演出ができなかった…なんてこともなさそうです。
念願の青空に恵まれたら、おすすめの素敵な演出もあります。ぜひ晴れていたら絶対おすすめなのはバルーンリリース。カラフルなバルーンが、青空に映えてとてもきれい心に残る演出です。ぜひ挙式後に教会の外や、披露宴会場にガーデンがあれば、ウエルカムタイムなどに行うのも素敵です。また、ガーデンのある式場なら、青空のもと、ガーデンビュッフェもおすすめ。もし雨が降ってしまっても、室内に変更可能な会場が多いでしょう。あらかじめ会場の担当者に雨の日はどのように変更されるか確認しておくと安心ですね。
でも万が一雨が降ってしまってもがっかりしないで。雨の日でも室内で楽しめる演出はたくさんありますし、ペーパーアイテムやウエルカムグッズに雨のモチーフを取り入れたり、ブーケや装花にアジサイを使ったり、入場シーンは相合傘で登場!なんていうのもいいかもしれません。
結婚式のゲストの服装選びも一工夫
6月の梅雨の時期は、結婚式のゲストの服装選びにも注意が必要です。例えば東京都心では、平年6月の最高気温は25度くらい。晴れていると汗ばむくらいの気温ですし、雨が降るとムシムシしますので、風通しの良い服装が良いでしょう。女性なら、シフォンやレースなど涼しげな素材を使ったパーティードレスを。着物なら6月は袷(あわせ)ではなく、本来は単衣(ひとえ)になりますが、袷の着物でもOK。その場合は、肌着や長襦袢を夏物にするだけでも涼しくなります。
どしゃ降りの雨ですと、足元が濡れてしまいますので、会場まではレインブーツにして、着替えは会場を利用させてもらうのもいいかもしれません。また、会場にはクロークが用意されていますので、大きな荷物を預けることができます。また、晴れていても天気が急変することも多い時期ですので、外出前に天気予報をあらかじめチェックして、天気が不安定な時は折り畳み傘を用意しておくと安心です。
もし当日が雨になっても、新郎新婦のとびっきりの笑顔が一番のおもてなし。ゲストの皆さんも思い出になること間違いなしです。新郎新婦もゲストも、天気にかかわらず、ぜひ思いっきり特別な日を楽しんでくださいね。