ワクチンを接種していない知事は44人だった。それぞれの言い分を見ていこう。
65歳未満の知事は全員が打っていなかった。全国最年少の鈴木直道・北海道知事(40)は「居住地の札幌市で一般接種がまだ始まっていないので。案内があったら受けることになると思います」(広報広聴課)という。熊谷俊人・千葉県知事(43)も「国の優先順位に則って打つ」(報道広報課)と回答した。
吉村洋文・大阪府知事(45)は、13日の会見で「危機管理の責任者から打つというのは考え方としてある」とした上で、こう見解を述べている。
「いまは副反応は一定程度限られたものだとわかっていると思いますし、むしろ国民のみなさんが打ちたい、それでワクチンが足りていないという状況なので、ぼく自身が優先して打つということはないです」
47都道府県のうち、65歳以上の高齢者にあたる知事は全部で18人いる。だがほとんどの知事がまだ接種していなかった。
蒲島郁夫・熊本県知事(74)は、ワクチン希望者がまだ接種できていない状況の中で、「一般の方を優先させたい意向」(知事公室)だという。佐竹敬久・秋田県知事は「まだ秋田市からクーポン券(接種券)が届いていないため」(秘書課)というのが理由だが、同県関係者は「知事は『自分は最後に打つ』と言っているようだ」と話した。
予約待ちの知事もいた。吉村美栄子・山形県知事(69)は「居住自治体で一般高齢者(65歳以上)の接種を予約済み(個別医療機関)」と回答。井戸敏三・兵庫県知事(75)と荒井正吾・奈良県知事(76)は「予約は済んでいるがまだ接種日がきていない」という。
小池百合子・東京都知事(68)は「接種のタイミングは、居住自治体の案内に従う」と回答。川勝平太・静岡県知事(72)は「過去にアナフィラキシーショックを起こしたことがあるため、接種していない。インフルエンザのワクチン接種も行っていない」と回答した。