新年明けまして、おめでとうございます。三が日も明け、お正月気分から、また新たな毎日へ、気持ちの切り替えを始めている人もいらっしゃるでしょうか?

今回は、ハレの日やお正月に着ることも多い、着物のお手入れについてのお話です。大切な着物を長く楽しむためにも、ぜひ、きちんとお手入れをしておきましょう。

この記事の写真をすべて見る

まずは、脱いだら、その後

着物を脱いで開放感に浸ったら、早速、お手入れの準備を始めましょう。

最初に、着物や帯など、付けていたものをハンガーにかけてつり干しをします。着用時の汗や湿気を取り除くことができます。このまま一晩、直射日光の当たらない、風通しの良いところで干しておきましょう。襦袢や着物、帯などは、それ自体の重さで、軽いシワは伸ばすことができます。また脱いですぐの湿気があるうちに、軽く叩くようにするとシワが取れやすくなります。干す際には腕を通す部分(裄・ゆき)の長さがある着物専用のハンガーを使うと、便利な上に、きちんと干すことができるのでおすすめです。

しっかり干した後は、シミや汚れなどがないか、着物をチェックしてみましょう。もし汚れが見つかったら、無理をせずに、専門店へクリーニングに出しましょう。

足袋は、その日のうちに洗いましょう。汚れがついたところは、洗剤をつけて歯ブラシなどで軽く擦るとスッキリと洗うことができます。しっかりと形を整えて、陰干しをしましょう。

実際のお手入れは?

乾いた柔らかいタオルなどを利用して、ブラシのように、軽く、優しく、ホコリなどを払っていきます。シミや汚れなども再確認しながら進めていきましょう。錦糸など、刺繍部分や箔がある部分はとても繊細です。擦らないように注意してください。汗などのシミは、硬く絞ったタオルなどでよく叩いて、風通しをしましょう。

半襟は、洗えるものは、手洗いを。正絹素材は、汗をたくさんかいた時にはクリーニングを。そうでなければ固く絞ったタオルで叩いておきましょう。手洗い方法は、ぬるま湯に中性洗剤をよく溶かして、叩くように洗い、よくすすいでタオルで水気をとります。いずれの方法でも風通しの良いところで、陰干ししましょう。

風通しが済んで、しっかりと乾いたら、シワの目立つところには当て布をしてアイロンを優しく、手早くかけましょう。金糸などの部分は傷んでしまうので、絶対に避けてください。

実際のお手入れ、小物編

☆帯締め☆

着用後は、着物類と同じように、風通しの良い場所で陰干しをします。房が乱れてしまっている場合には、蒸気を当てるとクセが直ることが多くあります。その際にも、湿気はよくとってからしまうようにしましょう。房部分は和紙や半紙などを巻いておくと、次の時にキレイな状態で使用することができます。

☆帯揚げ☆

帯揚げも、風通しの良い場所で陰干しをします。湿気が乾いたら、四つ折りや軽く巻くようにして保管しましょう。

☆草履☆

まずは立てて、風通しの良い場所で陰干しをします。その後、柔らかい布で、ホコリなどを拭き取ります。鼻緒の汚れなども、固く絞った柔らかい布で叩くように拭っておきましょう。雨に遭ってしまったら、湿気の少ない晴れた日に、裏面を上にして、陰干しを。よく乾かしておきましょう。しっかりと鼻緒の形を整えて、しまうようにします。

収納するときは?

着物を良い状態に保っておくには、まずは、きちんと畳むことが1番です。折り目正しく、丁寧に畳みましょう。畳んだら、ひとつずつ、たとう紙に包んでからしまいます。重ねてしまう際には、たくさんの着物を重ねると形崩れが起きやすくなるので、5枚程度にしましょう。良いものほど上の方に置くと、より湿気にあたりにくくなります。着物用のベルトなど、ゴムや金属を使用した素材と一緒に収納すると変色などの心配がありますので、必ず別々に保管をしましょう。着物用の防虫剤などを使用する場合は、使用上の注意書きをしっかり読んで、守りましょう。その際も、着物や帯に直接触れることのないように注意して使用してくださいね。

和装で、日本を感じましょう♪