クリニック院長である著者の“歩く”シリーズ5冊目の本書は、新型コロナウイルスに歩くだけで勝てると主張する。外出自粛中にもできるウォーキングの効用を説く。

 新型コロナ対策で有効なことは、抵抗力や免疫力を上げて、自然のワクチンを体内に作ること。それは適度なウォーキングによって得られる。5分から10分の歩行を1日3回でいい。屋外で紫外線を浴びながらが理想。高齢者でも毎日少しのちょこまか歩きで大丈夫。メタボ気味の人も歩行習慣で重症化リスクを下げられる。歩くことで自律神経を整え、セロトニン(幸せホルモン)が分泌されれば笑顔が増え、ウイルスを寄せつけない理想の生活が手に入るという。

 新型コロナとの戦いには歩行習慣が必須。困難な時代を生き抜くために長期にわたって実行したい。(金田千里)

週刊朝日  2020年6月12日号