※写真はイメージです(Getty Images)
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図表1 がんになるリスクを下げる5つの食品出典:*1-9より筆者ら作成
図表1 がんになるリスクを下げる5つの食品
出典:*1-9より筆者ら作成

●食事でがんは予防できるのか

 がんは日本人の2人に1人がなる国民病です。がんになりたくないと思っている人は多いと思いますし、食事でがんを予防できたらしたいと考えている人も多いのではないでしょうか? 現に、テレビの健康番組や本屋に行くと、「がんを予防する食事」に関する情報があふれています。

 本当に食事でがんの予防することはできるのでしょうか?

 結論から言うと、がんになってしまうリスクを下げるという観点であれば、「できる」と言っていいでしょう。一方で、食事によってリスクをゼロにできるかという問いであれば「できない」が答えになります。

 予防とひとくちに言っても、色々な考え方があります。たとえば、HPVワクチンの接種によって子宮頸がんのようながんを予防したり、体重管理をして肥満を避けることでリスクを下げたりすることは可能です。しかし、食事によってリスクをゼロにできるかというと、そこまでの劇的な効果は期待できません。

 食事とがんのリスクの関係に関して、信頼性の高いエビデンスを基に予防についてまとめたものが図表1です。

 これら5つの食品は、がんのリスクを下げると複数の研究で報告されています。諸外国では野菜と果物は同じカテゴリーに含まれるので(野菜と果物を合わせて一日350~400g以上摂取することが推奨されています)、並列して表記しました。

 全粒穀物は、玄米、全粒粉、そば、雑穀類など、精製されていない穀物を指します。表の右列には、これら5つの食品の摂取により、どういったがんが減るのを記してあります。これを見ると、大腸がんが多いのがわかるはずです。

 ほとんどの研究は、ランダム化比較試験という最も質の高い研究で証明されているもの、もしくは5~10の複数の良質な研究の結果をまとめたものです。いずれにしても信頼できる研究によって「がんのリスクが下がる」と証明されているので、覚えておくといいでしょう。

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がん予防の観点からも、玄米食はおすすめ