
今をときめく10代のインフルエンサーたち。フラットな視線で新しい道を歩む、彼らのことを知ってほしい。AERA 2019年12月23日号から。
【フォトギャラリー】かわいい!のびやかに動き回るMappyさん(全6枚)
* * *
ジャズの世界にも、きらりと光る10代がいる。甲田まひる、18歳。5歳からピアノを習い、8歳のとき、ジャズのコードにビビッときた。以来ジャズピアノにのめりこみ、昨年5月にはアルバム「PLANKTON」でメジャーデビューを果たした。
ジャズピアニストとして歩みはじめたいっぽうで、インスタグラムに約13万のフォロワーを持つファッショニスタでもある。愛称は「Mappy」だ。
「自分の音で好きな音楽を表現するのがジャズで、好きなものを見た目で表現するのがファッション。表現のツールとしては同じかなって思っています。どっちも同じくらい好きで、両方がなければ成り立たない」
二つの表現方法を持ち、プロのジャズミュージシャンとジャズに無関心なティーン世代のはざまに立つ。
「私のインスタでジャズを知る子もいます。ジャズ文化って知れば知るほど面白いことがたくさんあるから、それも伝えたい。ジャズミュージシャンからも、ファッションモデルをするジャズピアニストとして興味を持ってもらえるから、それもアリだなって思っています」

インスタデビューは小学6年生のときだった。9歳上の兄の友だちに登録してもらい、すぐに夢中になった。
「顔写真や服の写真を上げるのが楽しくなっちゃって、自分でデッサンしたコーディネートも載せたりして。スナップサイト『Droptokyo』の人が声をかけてくれて、サイト内でブログをさせてもらうことになったんです」
学校では、自分からはやりを作るのが好き。だけど、まねをされるのは苦手で、女の子たちのおそろいを持つ文化が「超イヤ」だった。
「みんなが着始めると可愛く見えなくなっちゃう。でも、私がSNSで発信したものを取り入れてくれる子がいたのはうれしかった」